コミュ障を治す。会話が苦手な原因に気づく。「伝える力」池上彰著
今日は新卒として社会に出てすぐ管理職として苦悩していたころに読書して活かせた本のネタバレを7分で解説していきたいと思います。
「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える!伝える力池上彰著
私の仕事力を上げた本。10年以上前に大ベストセラーになった本です。このブログを読めば、知ったかできますw
「伝える力」ってどんな本?
知名度の高いジャーナリスト池上彰氏が書いた本です。とくにビジネスパーソンに役立つように「伝える力」=コミュニケーション力の高め方について書かれています。話すことで相手を惹きつけ、書くことで文章力を高め、聞くことで好印象を与える。そんな基本的なヒントが満載。
メディアで騒がれた有名人の発言について、実例をまじえて解説されていたり、ビジネスパーソンとして高いスキルをもっている池上氏自身が日ごろから心がけている話し方・書き方やメモの取り方などのノウハウ、社会人というか大人としてたしなんでおいた方がいい「モノの言い方」が分かりやすく書かれています。社会人の常識マナーノウハウ本にあるような内容とかぶる部分もありますが、通常なら定年退職の歳をすぎてもなお活躍されているジャーナリストの頭の中をかいま見れるってところがおいしいです。大学生のうちから読んでおくと、就活の際の面接や書類の書き方に役立つと思います。社会に出て、まわりと上手くコミュニケーションが取れない人、コミュ障の人や会話が苦手な人にも状況を好転させられるヒントがあるのではないかと思います。
池上彰さんってダレ?伝える能力が高いジャーナリスト
元はNHK記者だったそうですが、NHKのこどもニュースのお父さん役として、子供達に分かりやすいニュース番組を解説して「分かりやすい!」と評判になり、フリーになってからも執筆と情報メディアに出演してらっしゃる方。当時、リアルタイムでこどもニュースを見ていましたが、理解力が足らないのか、私には分かりにくかったです。(というか、ニュースに興味がもてない子供でした。今だったらかじりついて見ているのに・・!)
いつ頃からテレビの司会者として見かけることが増え、伝える能力が高い人として注目を集めていました。他のニュースやメディアでも池上方式を見習ったのか、模型での説明なんかが散見されましたね。本家の分かりやすさには及んでいませんでしたが。
とくに選挙のテレビ特番では「池上無双(Ikegami musou)」とネット上で騒然となるほど、政治家や立候補者へ切り口スルドイ質問を投げかけてくれる人、いう印象を私はもっています。国民が気になっても口に出すのをためらうような内容をズバっ!!普段テレビの司会のときはタレントに分かりやすく情報を教える先生の顔をしています。
言葉づかいが洗練されていて物腰柔らかい印象ですが、じつはこのジャーナリストとしての厳しい顔が表だと思っております。自他に厳しい性格が人相にも出ているかと。話す相手に合わせつつも、キレイゴトに終始せず清濁あわせのんだような冷厳さが、私としては印象よくうつることも多い著名人です。好き嫌いは分かれるでしょうがw「無双」評価にご本人はどう思ってらっしゃるんでしょうか。ちょっと気になります。(池上彰さんについてもっと知りたい方はWikipediaなどご参照ください。)
もくじから「会話が苦手な人の原因」を探ろう
もくじを見れば、あなたがこの本に何を求めているかが分かる!ということで、気になるもくじがあったら本を手に取ってみることをオススメします。
- 「伝える力」を培う
- 「日銀」とは何か、説明できますか?
- 深く理解していないと、わかりやすく説明できない
- 教科書はわかりにくい
- まずは「自分が知らないことを知る」
- 謙虚にならなければ、物事の本質は見えない
- 何を取り、何を捨てるか
- プライドが高い人は成長しない
- 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
- 「よい聞き手」になるために
- V6井ノ原さんとTOKIO国分さんの人気の秘密
- 自分のことばかり話さない
- 相手の「へぇー」を増やす
- 相手を惹きつける
- 映画や連載記事に学ぶ“つかみ”方
- 景気が回復したのは小泉内閣のおかげです?
- 「元次期大統領のゴアです」
- 10秒あれば、かなりのことを言える
- 「型を崩す」のは型があってこそ
- 言うべきか、言わざるべきか
- 会議では一人一人の目を見ながら話す
- 円滑にコミュニケーションする」
- ビジネス文書を書く
- 文章力をアップさせる
- 「もう一人の自分」を育てる
- プリントアウトをして読み返す
- 寝かせてから見直す
- 音読する
- 上司や先輩に読んでもらう
- 人に話しながら、書く内容を整理する
- ブログを書く
- 新聞のコラムを要約する
- わかりやすく伝える
- 氾濫する“カタカナ用語”
- カタカナ用語は社外の人には使わない
- 「〜性」「〜的」はごまかしが利く
- 漢語表現や四字熟語の使い方
- 「難しいことも簡単に」書く、話す
- 相手の立場になって伝える
- 図解はあくまで手段
- 矢印を使い分ける
- 図に入れる文字は最小限に
- この言葉・表現は使わない
- 「そして」「それから」
- 順接の「が」
- 「ところで」「さて」
- 「いずれにしても」
- メールの絵文字
- 上質のインプットをする
- アウトプットするには、インプットが必要
- 小説を読む
- 人間と語彙の幅を広げる
- 落語に学ぶ
- スケジュール管理がビジネスを左右する
- スケジュールは公私ともに一冊で管理する
- 年始に大まかな一年の予定を組む
- 思い立ったらすぐにメモ
もくじ、多いな!途中で投げそうになったわw
もくじを細かく設定していることにも、分かりやすくするための「間の取り方」のヒントがありそうですね。久しぶりに読み返してみて身についていることも多いと思うものの、「そんなの知ってるよ〜」とか思っていても、できているかどうかは別問題ですね。文中にも出てくる“わかったつもりは怖い”という文章に、20代のころの自分がマーキングしていて、見をつまされます。
著者が年配の文化人ということもあって、“演繹法、帰納法”なんていう国語の授業に出てきそうな単語もあります。この本がビジネスパーソンを念頭において書かれているので、大人として知っているとご年配の仕事相手なんかには「若いのに難しい言葉を知っていて感心だ」なんて思って信頼につながるかもしれませんね。
実際に伝える力は向上したのか?仕事でコミュ障を治すヒント
この本は新卒のころに職場の人たちとうまくコミュニケーションが取れずに苦しんでいて、救いを求めて手を伸ばした本でした。伝えた気になっていても、相手に真意が届かなければ無意味だということに気づきました。その伝え方が私の課題なんだと自覚することができたのが大きな変化でした。
じつはコミュ障だった私ですが、話を聞くときに無反応な姿勢を直して相づちを打つようにしたり、話す前に内容を組み立ててみたり、相手の立場になって「他人からこれを言われたら自分はどんな気分だろうか」と考えてから発言するクセがつきましたね。自分の言葉をふり返って考える、というひと手間をずっと続けていたことが、セールスでは新規開拓数No. 1やショップ店員として店舗売り上げNo. 1の成果をあげることにつながったのだと思います。最低限、お客様とのコミュニケーションが取れなければモノを売るのは困難ですから。人見知りは治りませんが、コミュ障を治すヒントにはなると思います。
私は今月からブログを書いていますが、文章を読む人に伝わっているか今のところ分かりませんw仕事でもブログを書いていたことがあるのですが、独りよがりの文章になっていたこともあるのじゃないかなと思っています。(今もそうかもしれませんが)他者に目に触れることが上達の道だと思います。ブログに限らず、働くようになって接客やプレゼン、交渉などビジネスシーンで会話が苦手で改善したい人、「口は災いの元」のように失言を治したい人には役立つ本なんじゃないかと思います。
次回は「私の心を熱くした本。」をアウトプットしたいと思います!