ブラックじゃないけど、限りなくグレーな職場の6つの特徴。

はじめにカミングアウトしておくと

デザイナー1年生にして世紀の転職大失敗をした。

その前にも勤めた先は超ブラックな広告代理店だった。

代理店がブラック企業なら今回はグレー事務所だ。

朝起きると

あんな職場行きたくない!

という超だるい気分を体感。

社会人になって初めて職場を仮病(じっさい体調不良)で休み続けた私が

独断と偏見も含みつつ今、転職を考えている人に向けて

同じ失敗を犯さないように記事にしたためる。

 

1.求人の仕事内容が「あれもこれも経験できます」的なフワッと感

求人の仕事内容が「あれもこれも経験できます」的なフワッと感

仕事内容は要チェック!

 

たとえば、あなたがデザイナーだとする。

デザイナー求人のタイトル面に「◯◯デザイナー」とある募集をみるはずだ。

だが、仕事詳細をチェックしてみると、

募集している職種がデザイナーであるにも関わらず

「接客や経理や営業」

「印刷物作成やWEBだけでなく記事作成やSEO対策」

「などあなたの経験に合わせて働けます!」

みたいな

あれもこれもできて経験できます的なフワッとした感じが出ていたら要注意。

フタを開けてみたらクリエイティブな仕事はできずに

やりたくもない雑務に忙殺される仕事が待っている。

 

特に、デザイナー募集枠で「経理」を募集していたら要注意!!

現状、経理がいないということだ。

職場の金銭をあつかう重要な仕事であるはずだから

経理ならば別枠で募集すべき人材である。

 

それにも関わらず、

「ついでに募集しちゃえ!」

みたいな職場は金銭管理の意識が甘い。

 

経理経験もないスタッフが経理を兼務させられている恐れもある。

つまり、給料支払いに不備が多い可能性が高い。

社会保険が完備されていないどころか

雇用保険などズサンな恐れもある。

 

2.面接場所が職場とは違う喫茶店など

面接場所が職場とは違う喫茶店など

面接場所が、なんで外?疑問に思って!

 

例えば、あなたが求人募集に応募をしたら

先方から「会ってみたい」 と反応があったとする。

ポートフォリオや書類選考がなかなか通らない中

やっと通った時にはそれだけでも嬉しいはずだ。

 

だが、待ち合わせ場所が職場近くの外だったりすることがある。

あなたが「おや?」と疑問に思う前に

「職場が分かりにくい場所だから別の場所で待ち合わせしてご案内します」

的な先方からの説明に納得してしまう。

 

さらに面接場所が喫茶店や別の場所だったりする。

「この近くに職場があるんですよ」

と先方が説明するが、ここに落とし穴がある。

 

派遣会社であれば派遣先へ行く前の打ち合わせであるから理解できる。

だが、一般企業や個人経営の事務所などなら

面接は社内で済ませた方が面接する側も手短に済むからメリットも大きい。

あなた自身も働く環境と自身がマッチするか判断しやすいだろう。

 

それにも関わらず、完全に自社から離れた場所にある

社外で面接することのメリットを考えてみてほしい。

面接する側にとって職場にあなたを入れるとマズイことがあるのだ。

なんらかの後ろめたさがあると心得た方がいい。

 

通常、経営者であれば自分の会社や事務所を構えたら

誇らしいし自慢したいものである。

仲間に加わるかもしれない人材であれば働きたいと思うかどうか

自分の職場環境をみてジャッジしてほしいと考える。

 

職場環境を外部の人間に見せて

情報が漏れるのを心配しているなら救いがあるが

 働く意欲が萎えるくらいの忙しい雰囲気や

パワハラの怒号が飛びかっていて見せらたものじゃないのかもしれない。

 

もしかしたら面接する場所もないほど狭い環境なのかもしれない。

あるいは従業員たちの服装がチャラすぎたり下品だったり

容姿がカタギじゃないな・・というような

問題の多い職場かもしれない。

 

 

3.面接担当者が面接慣れしていない

面接担当者が面接慣れしていない

面接官の質問内容が薄すぎてない?

 

面接担当者というのは、会社の顔である。

人材登用というのは会社の利益に直結するから

人を見極める能力がある人間が面接官(人事担当)である必要がある。

 

今のご時世、どこも人手不足で求人しても人が集まりにくい。

だから面接官も求職者から試されているといっていい。

 

将来性のあるあなたを面接してくれる担当者は

もし採用されたら今後一緒に働いていく相手になる。

その相手が愛想もなくコミュニケーション力がとぼしい人だったらどうだろう。

選考辞退したくなる人もいるはずだ。

企業側からしたら大金を逃すようなものである。

 

さらに、面接中に用意されていた質問内容にも注意を向けてほしい。

答えるのに必死かもしれないが、

技術職のようなWEBデザイナーの求人であれば

ワードプレスを知っているか?」

HTML5は知っているか?」

のようなYESかNOで答えられるような質問しかしてこないなら要注意。

 

あなたのスキルを買いかぶられて

入社当初から無理難題を投げてくるかもしれない。

あるいはスキルを安く見積もられる可能性もある。

 

質問をしてくる面接官と、口にする言葉に注目して

具体的な内容にまで落とし込んだ質問を用意しているかどうか

あなた自身が冷静に見極めてほしい。

 

4.雇用契約書など書類がほとんどなく口約束

雇用契約書など書類がほとんどなく口約束

雇用関係はお金の関係。口だけじゃなくて書面もね。

 

普通であれば採用に至ったあとに、雇用契約など書類のやりとりが行われる。

だがその書類の作りに注目してほしい。

簡単な書類の方があなたも分かりやすいかもしれないが

給与の部分が手書きの雇用契約書だったりする場合は要注意。

 

まともな管理者であれば

改ざんされる恐れを考えて数字もPC上で作成するのが普通である。

 

それにも関わらず、

その場でボールペンで月収や時給の記入をする企業や事務所は

やはり金銭や個人情報の管理がズサンである可能性が高い。

 

さらに契約書以外で会社の規定など

用紙すらなく上司の頭の中にある内容を口で説明して済ませる場合

雇用契約のトラブルになったときに

お互いに証明するものがないから収束がつかなくなる恐れがある。

まともな職場であれば、そうなった状態も見越して

書類を用意しておくものである。

 

口約束だと、いいようにコキ使われて不満があっても

雇用側は嘘をでっち上げたり、言った言わないの話になって

あなたが不利な立場にされる恐れもある。

 

5.経営者が中卒で企業勤めの経験がほぼない

 

経営者が中卒で企業勤めの経験がほぼない

組織でのふるまい方は、大人になっても現れる。

 

ちょっと偏見があるかもしれないし全員に共通するとは考えていない

というのを前置きしておく。

経営側にいる中卒の大人を数名みてきて思うことである。

 

 

中学校というのは思春期まっただ中で勉強か異性に走る時期だ。

また小学校から中学校へ上がると制服になるケースが多い。

同じ服をきて集団生活の中で組織のあり方など

周りと自分のポジションを強く意識する時期でもある。

 

高校や大学に進学すれば、違った組織のあり方を知って柔軟になっていくが

中学で終わってしまった人は

組織内での立ちふるまい方が大人になっても変わらない。

 

中学時代のクラスが荒れていたりイジメが横行していたり

ルールを破ってなんぼの環境だったりすると

その組織での立ちふるまい方が残っていたりする。

 

そういう人間は客観的に観察してきて

職場という集団の中で劣等生を作りたがる傾向がある。

中学校の荒れたクラスでは自分が不利な立場にならないよう

優位に立つためにマイノリティ探しがはやることがある。

「自分はあいつに比べればぜんぜんマシ」

という安心感を得ようと劣等生を作りをする。

 

人には長所と短所がある。

コミュニケーション能力が低かったり

ケアレスミスしやすかったり、スピードが遅かったり、さまざまだ。

私が出遭った中卒上司に全員共通するのは

一人の従業員の短所が職場のネックになったとき

改善策を考えるどころか徹底的にその個人を誹謗中傷(ディ)する。

フォローし合おう、という生産的な発想に至らない。

 

経営者自体がディスり始めると

従業員の心境は「自分も同じ目に遭いたくない」となるため

同じようにディスってマネする。

ディスられた人は劣等生のレッテルを払拭できなければ

意固地になったり、よけいにプレッシャーになってミスが増えたり

最終的には逃げるように職場を去っていく。

 

そして職場に一度ディスる文化ができてしまうと

今度は次の劣等生探しが始まる。

こうして悪循環が続いていくのだ。

 

もとは仕事ができる有能な人だったのに

劣等生としてあつかわれ自信を失ってしまった人を複数知っている。

 

もしあなたが同じ目に遭って転職を考えてこの記事を読んでいるなら

そんなカス企業やクズ事務所の他にも

あなたらしく働ける最適な環境があると信じてほしい。

 

そして、経営者自身が学歴コンプレックスで

社会的な劣等感を抱えている可能性が高く

少しでも優越感を味わいたいという気持ちを哀れんであげよう。

 

6.経営者が従業員に飯をごちそうしたがる

経営者が従業員に飯をごちそうしたがる

お金以外につなぎとめられる魅力がある職場かどうか。

 

経営者が従業員と食事に行きたがる理由は

経費として計上できるからである。

 

自分ひとりの食事は経費として認められないが

仕事上のつきあいでかかった食事代であれば

経費としていいため、そのぶん節税になる。

税金払うより美味しい思いと部下に見栄を張れた方がいいという頭だ。

 

だが、しょっちゅう従業員にごちそうしたがる経営者は

従業員を囲い込みたいという狙いもあるということを知っておいた方がいい。

 

職場と仕事に魅力がなくて従業員を繋ぎ止めておける自身がないから

お金で釣っておこうという考え方をしている哀れな経営者が少なからずいる。

 

こういう経営者は、仕事ができる雰囲気の従業員や

お金やビジネスに詳しい雰囲気を出している人間に弱い。

逆にそれらがない従業員やクライアントには冷たく

あっさり見限って切り捨てたりする。

 

投機の意識も人材育成の才能も、まるでないということだ。

 

事業拡大をしようとしても人が育たないし

長くいつかないから、いつも人事で苦労している。

 

さいごに

以上がブラックじゃないけど、限りなくグレーな職場だと思う特徴である。

長い職業人生、雇われて働くならば環境選びは大切だ。

職場を選んで後悔しないためにも自分の失敗を参考にしてほしい。

 

皆の転職が成功することを祈る。

頑張りすぎてうつ病に悩む方の就職と定着を支援する

 

十二国で人間不信になったJKをリハビリする下巻「月の影 影の海」

前回の「月の影 影の海」上巻に引き続き、下巻について書く。

上下巻を読み返しながら書いていたら

主人公・中嶋陽子の成長ぶりに魅せられて

ついつい他の章も気になって読み返してしまっていた。

一度ハマったら抜け出せない世界観、それが十二国記

小野不由美が書いた小説、「月の影 影の海」下巻

今回は「月の影 影の海」下巻についてぶっちゃけて書きたい。

一回にまとめるには内容が濃すぎるので

何回かに分けて書くかも。

重要なオチ的ネタばれを含むから

楽しみが薄くなるのがイヤな人は回れ右で。

十二国に迷いこんだJKの主人公とは思えない非リア充っぷり

まずは上巻のおさらい。

主人公(中嶋陽子)は、ちょっと厳格な両親を持った真面目なJK。

女の子なら出しゃばったりせず控えめで勉強もほどほどに。

外で駆け回って遊ぶなんてハシタナイ。

賢かった陽子は厳しめなしつけをちゃんと守って生きていた。

 

・・・が、十二国に流されてからは表紙のとおり。

 

平和な日本に育ち、ある日突然異国に連れていかれ

ひどい差別と迫害をうける。

異世界に特別な存在としてチヤホヤされるストーリーとは

一線を画するんじゃないかな。

 

主人公に特殊な力があるわけじゃないってところが現実的で

陽子の体には「ヒンマン」という謎のジェル状の妖魔が寄生している。

剣をあつかえる戦闘能力をもった妖魔で

戦っている時に陽子が目をつぶると妖魔も見えないから戦えない、

っていう、まばたき厳禁!?てリスクのある設定。

 

この世界での妖魔っていうのは、たいがい人を食べる。

怪しくて獰猛で危険な生き物。

しかも赤ん坊の泣きまねをして、たくみに人を誘い襲ってくる。

殺らなきゃ食われるっていう、死ととなりあわせの環境。

 

妖魔の気配が近づくと、陽子に寄生したヒンマンが作動。 

陽子の体力は普通のJKの体力・筋力のままだから

体がついてこない時もある。

筋肉痛と疲労に苦しみながら

家に帰ることだけを考えて半年もの間さまよいサバイバルしていた。

 

さらに陽子のメンタルに追い討ちをかけていたのが

十二国に流される直前、金髪の男に渡された剣。

それと、しゃべる謎の青いサル。

 

剣は妖刀のように、刀身に幻影を映す。

じつは大昔にやっかいな妖魔が封じられた武器で

幻影が暴れるために鞘にも呪がほどこされているのだ。

上巻の冒頭で妖魔に追われる際、陽子は鞘を失くしてしまっていた。

鞘はサルの化身となって剣をもつ陽子につきまとう。

そんなこととはツユ知らず、陽子は視覚と聴覚を惑わせられていた。

 

唯一の希望にしている故郷の両親やクラスメイトたちが

陽子をディスっていたりする光景を見せる刀身。

「真面目なフリして本当はロクでもない連中と遊んでたんだ」

「優等生ぶって嫌いだった、いなくなってせいせいした」

とんだ被害者なのに、ボロクソ言われて。

刃の幻影とともに、青いサルも陽子にささやく。

「帰っても誰も待ってないよ」

「お前が死んでも誰も気にしない」

と陽子の考えたくない事実をあざけるように言葉にして暴く。

 

現実かどうかもわからないまま、陽子は心をえぐられていく。

まだ16歳でキラッキラのJKにはキツすぎる非リア充っぷり。 

異世界に迷い込んだ主人公とは思えない扱いだ。

 

ほたほた半獣ネズミの楽俊登場「月の影影の海」ストーリーの転機

下巻の出だしは、主人公がドン底の状態。

陽子が飢えと過労と心身が傷だらけで雨ざらしになって

水たまりに頰をつけて道端に行き倒れている場面から始まる。

 


十二国記 第5話

↑「ほたほたネズミが登場」22:56ごろ。

 

倒れてるだけでも逝けるかも〜

最期にこの楽な死が待っているんだったら生きてたかいあったわ

なんて思うほど悲惨だった状況で

ガサガサと草を分けて近寄ってくる存在を

「村人か妖魔か、どれにしても悲惨な死の選択肢が増えるだけ」

と投げやりなところが裏切られ続けた主人公の絶望を表してる。 

 

食われるか殺されるか

絶望的状況で、目の前に現れたのは一頭の奇妙な獣。

 

ヒゲをそよがせて、ほたほたと二本足で歩くネズミ。

子供の背丈でトトロみたいに葉っぱを頭にのせている。

「だいじょうぶか?」

「すぐそこにおいらの家があるから」

と子供のような声でしゃべるネズミに陽子は命からがら拾われる。

 

アニメ版には原作にないキャラも一緒に十二国に流されてるけど

(ぶっちゃけ要らないです)

原作小説はたった一人で戦ってサバイバルしているから

このネズミが登場したときの安心感はハンパない。

 

ちゃんと名前があって楽俊(ラクシュン)という。

陽子もちょっとだけ警戒心が薄れてしまうカワイさ。

 


十二国記 第6話

↑青ザルとネズミとの間で葛藤する陽子。

 

だけど、人間不信になっちゃった陽子にとっては、ただのネズミ。

「どうせ裏切るぜ、さっさと息の根を止めろ」

「ひと思いに死んだほうがよくないか」

と青ザルはあおるが、陽子は動じずに

「誰も惜しまない命なら自分だけが惜しんでやる」

と親切なネズミを信用せず利用してやると開き直る。

 

命の恩人であるネズミに対して心を凍てつかせるが

そんな自分を悪党になれそうだと称する陽子は良心を捨てきれずにいるようだ。

 

若さと育ちの良さだな。

十二国でドン底を味わった結果、ただ者ではないJKになっていた

楽俊は半獣という存在で、

その生い立ちから十二国では子供の生まれ方の違いを知らされる。

赤ん坊は植物のように木にみのる。

という仰天の設定。

お母さんがうっかり間違えて半獣の木をもいだら楽俊が生まれたという。

(もげるものなら半獣をもいでみたい。)

  

陽子の流されてきた事情を聞かされた楽俊は

ただ事じゃないと判断して隣国の王に面会を求めようと提案する。

 

陽子が流れついた国は巧国(コウコク)で

異世界から流されてきた陽子のような人間は海客と呼ばれて迫害の対象だった。

12ある国の中には海客に寛容な国もあって

その一つが雁国(エンコク)だった。

 

楽俊は雁国へ陽子を連れて行き

ダメもとで雁国の王様である延王に相談しようと言う。

右も左もわからない陽子を心配してのことだったが

陽子は親切すぎる楽俊によけい警戒感を強くしていく。

 

物知りな楽俊から、陽子は十二国の仕組みを聞かされる。

世界には12の国があって12の王がいる

王は麒麟という神獣が選ぶ

それらは全て天帝が作った、と

 

地球が丸いという常識と違い、十二国の世界が平らなことに驚く陽子。

「平らじゃなかったら、みんな困るじゃねぇか」

と言う楽俊のリアクションはもっともだ。

(ちょっとほっこり。)

陽子の世界では人が女性のお腹から生まれると言う話に

「どうやって腹からもぐんだ?」「腹の外にぶら下がってるのか?」

と食いつく楽俊がw

ようやく訳の分からなかった異世界の新常識を教えてもらいながら

陽子の孤独なひとり旅は、気づけば二人になっていた。

 

警戒心丸出しの陽子と楽俊はギクシャクしながらも旅をする。

陽子は内心いつ裏切られるかビクビクしていたのだ。

そんな旅の途中、妖魔の襲撃に出くわす。

 


十二国記 第7話

↑ 1:51〜「ただ者じゃないJK」と良心の呵責の分かりやすい動画。 

 

コチョウという、陽子の学校も襲った巨大な鳥の妖魔が八羽。

一羽現れただけでも村が空っぽになるほど恐れられている妖魔だ。

陽子にしてみればいつもの日常だが、

楽俊も含めて街人たちは大混乱。

 

 逃げまどう人々を背に、

「・・・バカが」

この連中は無力すぎる、と陽子はあざける。

陽子を迫害して狩ろうとする人間が妖魔に狩られる悲鳴を楽しんでいた。

このスサみっぷり!

 

「陽子、むりだ!」

と叫ぶ楽俊に、心の中で『むりじゃない。』と余裕の笑みをうかべる。

ヒンマンがすでに体に馴染んだ陽子は

コチョウなんて楽なもんだ、と一羽ずつ殺戮に興じる。

 

陽子が注意を払うのは確実に息の根を止めて

できるだけ返り血を浴びないようにするということのみ。

剣なんか使ったことない!なんて

ムリムリ言ってたJKの面影なし。

 

楽俊が登場したことで主人公の異常性に気づいたのは読者も同じかも。

サエないJKは過酷な目にあってドン底を味わった結果

いつの間にやら、ただ者ではないJKになっていた。

ここは読んでいてスッキリする瞬間かもしれない。

 

十二国で人間不審になったJKは楽俊を助けるか殺すか、選択を迫られる

(↑原作の挿絵とアニメ版の楽俊はちょっとテイストが違う。)

 

八羽すべて殺しつくした頃には辺りは血の海。

我に返った陽子は連れを探すが

離れた場所に倒れた楽俊は血まみれ。

近寄ろうとすると役人が走ってくるのが見える。 

 

ここで陽子は選択を迫られる。

 

楽俊を助けるか、トドメをさすか。

生かしたら余計なことを役人に告げ口しないか。

トドメを刺して財布を奪ってきた方がいいのでは。

 

陽子は身のうちに天使と悪魔のささやきを聞く。

結局、どっちもできずに陽子はその場を逃げ去る。

 

一人で歩く道中、不安をしずめるように必死な陽子。

その心情は天使と悪魔のせめぎ合い。

『命の恩人を見捨てるのか』

『善意で助けてくれた訳じゃないし、裏切られてたかもしれない』

(この辺りは正直読んでいるのがツライ)

 

陽子の心境を見透かしたように青ザルが惑わせかき回す。

どちらかと言うと悪魔のささやき。

青ザルと言い合いになり、これまで抑制してきた感情がバクハツする。 

 

良心の呵責にさいなまれてた陽子は

楽俊に裏切られてもいいんだ、と自分の押し殺してた本音をぶちまける。

ずーっと頭の中で狭い枠にとらわれていた自分と決別する瞬間でもある。

 

楽俊を殺さなくてよかった、と心から思う陽子は

自分が人を信じることと、人が陽子を裏切ることには関連性がないと気づく。

自分が裏切り者の卑怯者の同類にならなきゃいい、と。

(陽子の開き直り方って秀逸だと思う。)

 

しつこく自分を惑わそうとする青ザルを剣で切り捨てると

青ザルは死んだのか、失くしたはずの鞘へと姿を変えた。

これは刀身の幻影を封じる鞘の呪がなくなってしまうことを意味しているんだけど

陽子のメンタル強化に一役買う存在だったみたい。

 

この剣の持ち主は代々、幻影と青ザルに惑わされて

身を滅ぼしてきたんじゃないかなと推測している。

打ち勝てたのは強いと思う。

 

思うんだけど、

青ザルって私たちの頭の中にもいる声だよね。

ネガティブな思考を見える化した存在。

陽子の青ザル(自分のネガティブ思考)との決着の仕方は

現代の人間関係に悩む若者からお年寄りにも参考になると思う。

裏切られたくないから信用しない、

とか考える人って世の中に多い気がするし。

私も似たような考え方に陥るときもある。

初めて読んだとき、ハッとさせられた。

 

上下巻読んでみると気づくんだけど

「月の影 影の海」上巻では十二国で人間不信になったJKをリハビリする下巻。

 って感じだった。

下巻のストーリーは序盤から大きな転換期を迎えて

さらに大きなタネ明かしがされていく。

 

この続きはまた次回に。

 

ホワイトハート版「月の影影の海」上下巻

最初に出版されたもの。

↑新潮社版「月の影 影の海」上下巻

内容そのままで厚みが薄くなって保管しやすい。

講談社版(挿絵なし)「月の影 影の海」上下巻

イラスト表紙が恥ずかしい!と言う層向け。

↑DVD BOX「月の影 影の海」新品

活字が苦手ならアニメ(映像)が早い。

↑画集(第1集) 久遠の庭

美しい表紙イラストにトキメいたら。

ブログを書いている人

優等生JK、十二国で迷子になりフんだりケったりでグレる【月の影 影の海】上

少し方針を変えて、ビジネス以外の本を書く。

じつは、ずっと書きたかった小説だ。

かれこれ15年ほど所有している本。

小野不由美が書いた小説、「月の影 影の海」

著者が言い出したわけでないらしいが

そのストーリーの濃厚さにハマってファンとなった読み手が

十二国記シリーズ”と呼び始めて商業的コピーになるほど広まったらしいからスゴイ。

しばらくは、このシリーズ作品についてぶっちゃけて書きたい。

十二国記との衝撃すぎる出会い

高校2年の時だ。

深夜も近い11時ごろ、何気なくつけたテレビ画面。

再放送アニメのオープニング映像に流れた象形文字のようなイラストに目がひかれた。

悪夢にうなされて始まる女子高生(以下JK)目線のストーリー。

 

面白そうと思ったのもつかの間

オープニング画像とは程遠い、ひたすら退屈な学校生活が描かれる。

主人公らしきJKは、まるで女版の碇シンジ

でも、初号機とか使徒が出てくる気配皆無。

(ありがちな学園ドラマか)

と思ったら、JKが通う高校に金髪の男が登場する。

急展開を予感させるBGM。

 

黒装束の長い金髪の男は言う。

「あなたは自分の主人、お守りするには一緒に来ていただく他ない」

なんてキザなセリフ。

男は膝まづいたあげく

「許すとおっしゃい!」

となぜか尊敬語で強引に迫る。

許すと言うか否かが物語の鍵になるが、知るわけない。

 


十二国記 第1話

↑「命が惜しけりゃ許すとおっしゃい!」12:15ごろ。

 

「許す」と言わされつつもJKはトキメクどころかドン引き。

外では敵らしき異形の巨大カラスが暴れまわり、屋上で男が臨戦態勢をとる。

男はJKに剣を渡して、戦え!と主張。

あなたが使えばいいじゃん!とJKも負けじと主張。

(ああ、ありがちな召喚バトルアニメか)

と思ったら、金髪の男

「自分には剣をふるう趣味はない」

意外性ありすぎのセリフ。

(守るって言ったじゃん!)

 

なんとか高校の屋上から海岸に避難した先にまで

巨大カラスがしつこく追ってくる。

「アレだけでも斬っていただかないと(逃げきれない)」

と丁寧なのにスゴいことを言う金髪の男。

剣なんて握ったことないわよ!と困惑するJKに

幽霊みたいなものをムリクリ憑依させ

強制的に剣を握らせる金髪の男が鬼畜すぎる。

体が勝手に動いてしまうJKは、泣き叫びながら巨大カラスを仕留めるハメに。

 

 

休むまもなく異世界にムリやり連れていかれるJK。

しまいには途中で海に落っこちて気絶。

目覚めたJKの前に広がる、七色に光る海の描写。

 

ここでようやくこのアニメ作品が

日本ではなく異世界を舞台にしたストーリーだと気づいた。

予測不能十二国記の強烈シビアなストーリー展開

フツーなら物語の案内人になるはずの金髪の男(イラスト右)は行方知れず。

一切の説明がないせいで、主人公のJKとともに視聴者も迷子の気分だ。

異世界で迷子状態のJKは、散々な目にあう。

 

異国の住民に殴られたり

妖魔(バケモノ)に食われそうになったり

妓楼(風俗店)に売られたり

指名手配されたり

ようやく出会った日本人に裏切られたり

嘘か本当か分からない幻想で故郷の人間の冷酷な本音を突きつけられたり

行き倒れた末に通りすがりの人物に手のひらを串刺しにされたり

と、ふんだりけったり。

着替えもないから↑イラストみたいに制服がボロボロになりながら逃げ回るJK。

 

放送しているのはNHKなのに、見る人も絶望させるぐらい暗い。

どこにたどり着くのかまったく想像できない予測不能の状態。

(どうしたNHK!?)

原作を知らない私は、放送局がマジで企画チョイスをしくじったんだと思った。

 

なにより主人公であるJKが「いい子ちゃん」で嫌われ要素満載、とことんサエない。

しかしながら、

日本人ばなれした印象的な赤髪と緑の瞳。

幽霊みたいなものに憑依されてイヤイヤ言いながら

セーラー服で剣をふるってバケモノを切りまくる姿はサエまくっている。

強烈なビジュアルを生かしきれていないキャラの持て余しぶり。

(脚本がいけないの?そもそも原作あるの?)

 

JKは、はぐれてしまった金髪の男の足がかりをなんとかつかもうとする。

帰りたい、とひたすら嘆いて涙する。

しまいには、自分の境遇におとしめた金髪の男を激しく逆恨みし始める。

「許す」と言わされたけど「あいつマジ許せん!」ってなる。

(どうやら恋愛モノではないらしい。)

手のひらを串刺しにされて、雨のなか昏倒する寸前まで

JKを絶望に追いやる描写に容赦がない。

(なんてヒドい話なんだ!!オチは!?)

 

業を煮やしたのはアニメ十二国記に、あのネズミが登場するシーンの頃だった。

小説なら、ちょうど上巻から下巻への転換部。

正直、NHKへの苦情ヤバいんじゃないかと思ったし

シビアすぎて、まったく先が読めないストーリー展開に

本屋へ走ったのを覚えている。

 

つまり、物語の中の主人公JKだけじゃなく

視聴者もイヤになるくらいの前半だったと言うわけだ。

徹底した主人公目線でともに異世界を迷走する感覚が十二国記「月の影 影の海」

当時はホワイトハート版しかなかった原作小説を読み進めながらの

アニメ視聴という見方をしていた。

もう完全にハマっていることにも気づかないぐらいのドハマりっぷり。

 

JK主人公・陽子がどうなるのか

オチがどうなっているのか

ハッピーエンドか、バッドエンドか

あせる気持ちを抑えながら順に追っていったのを覚えている。

 

その答えは、どっちでもなかった。

現実に生きる自分たちの正解のない選択と同じ。

JKだった主人公には新たな人生をスタートさせていく展開が待っていた。

ラストまで徹底した主人公目線で書かれた物語

ともに異世界を迷走する感覚を味わえたからこそ自分ゴトのように思えてくる。

 

神仙、妖魔、ファンタジックな世界でありながら

描かれた登場人物たちは、かなりリアルで人間味がある。

選ばれた主人公ですら超人的なヒーローではなかった。

ズルさも、したたかさも、卑しさも赤裸々に描かれ、人物像が暴かれていく。

ここから続くシリーズへの伏線の数々は、見事としか言いようがない。

 

ミュシャのイラストをおもわせる絵が印象的なこのシリーズ小説は

ライトノベル層の出版社から始まり

時を経て、イラスト挿絵のない一般層向け出版社まで

各出版社をまたいでも表紙を変えて出版されているのは

各社ベテランの編集者から見ても

幅広い層に受け入れられる物語だということを表している。

 

「月の影 影の海」の種明かしは、ぜひ続けてしていきたい。

ブログを書いている人

正直な販売員や営業あるある!ついやりがちなセールスの大間違いとは?

お客様にはなんでも正直な対応をした方が信頼してもらえる。

お人好しの営業マンや販売員はそんな風に考えている傾向がある気がします。

「正直者はバカを見る」と世の中ではいうけれど、わたしは正直者の方が好きだ!

という所感はここではおいといて。

かく言うわたしもお人好しでバカ正直だったせいか

セールスで失敗しちゃったことがたくさんあります。

7年セールスを経験して分かったのは

買い手も売り手も人だから、セールスは心理戦だということ。

正直さがあなたの美点ならば、そのままのあなたでいい。

ただ、これから書くことに心当たりが「あるある!」ってなったら、

損していることを回避してほしいと思って書きます。

正直な販売員のセールスあるある。まずは、あなたの正直度を試す2択。

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たとえば、天然石アクセサリー屋の店内に入ってきた女性。

ふと足を止めて見入っていたのは

ショーケースにある3万円の高額なブレスレット。

ラピスラズリの一連ブレスレットです。

女性に声をかけたら手にとってみたいとのこと。

ショーケースから取り出してお見せすることになりました。

あなたは、ふと気づきます。

じつは同じ天然石でも5千円のブレスレットが店内にあることを。

 

ここで2択の質問。

 

あなたは、この5千円のブレスレットがある事実を女性に話しますか?話しませんか?

 

先にタネ明かしをしておくと

この質問から分かるのは、あなたのリピーターをつかむ能力とトラブル回避能力です。

ご自身のセールス力を試すために

少し考えてから次に進むことをオススメします。

正直な販売員のセールスあるある。安い方が客にとって良いはずだ!というセールスの大間違い。

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さて、 上の2択の質問、あなたはどちらを選びましたか?

質問しておいてなんですが、絶対的な正解はありません。

あくまで、わたしがセールスでうまくいった体験を回答します。

 

同じ石の商品があることを知っていたわたしは、

正直に女性へお話ししました。

 ただし!です。

ここからがセールスの心理戦として大切。

 

その時わたしは、あえてすぐには話しませんでした。

「ああ、もっとお手頃なのがありますよ」

なんてすすめたら、

せっかく価値を見出してくれた高品質の商品から

どこにでもある安価な商品へと興味が移ってしまいます。

販売員や営業には売り上げを立てる使命がありますから

チャンスをみすみす逃すようなものです。

 

こういう場合の心理戦で肝心なのは、話を切り出すタイミング。

 まずは興味を示した3万円のブレスレットへの商品説明をします。

アクセサリーなどは試着すると身近に感じて

欲しいという感情が高まりますからお手にとってもらいます。

 

注意を惹きつけられたあとで

「よろしければ同じ石の別の商品もご覧になりますか?」

という謙虚な提案をします。

見るか見ないか、選択してもらうのです。

「この店では、なんでもかんでも売りつけずに、

客の意思に合わせて商品をすすめてくれるのだな」

という理解につながります。

スタッフを頼れば有用な情報を教えてくれる、という点で信頼につながります。

 

また、再来店されたときに安価な商品を見つけて

「同じ商品であったのに教えてくれなかった、安い方が良かったのに」

というクレームや信頼が崩れるようなトラブル回避の対策も同時にできます。

 

3万円と5千円のラピスラズリブレスレットなら

おそらく石の色味が全く異なると思います。

3万円ならばなぜ高いのか、品質の説明をすることが重要。

紺色の濁りもない鮮やかさと、採掘される量が少なくて希少性が高いという説明。

そうしたお話をしながら、実物を見比べてもらいます。

 

ポイントは低い商品をディスらないこと。どちらも自店の商品ですからね!

客が心変わりしたときディスった商品をすすめ直すのはバツが悪いもの。

客もそんなスタッフの心理を見抜きますから、どちらも逃す可能性があります。

あくまで中立的な視点で商品について

「事実だけ」を述べることに徹することが大切です。

 

その話に納得が行けば、プッシュせずとも

客自身の直感にしたがって行動(購入)に移すでしょう。

 

セールスをするとき安いものが好きという層もいますが

安い方が客にとって良いはずだ!なんて思いこみは大間違い。

誰にでも当てはまるわけではありません。

人は自分が「選んだ」と思うものが最良なんです。

正直な販売員のセールスあるある、まとめ。ウソをついてまで相手に迎合するなかれ。

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ただのお人好しでバカがつくほど正直なだけの販売員や営業は

安い商品をすすめてしまうと思います。

なぜなら「安い方がお客様は喜んでくれるだろうし、

買ってくれるに決まっている」と安易に思いこんでいるから。 

でも、それは大きな間違いだと思います。

 

人は自分が興味をもったものに価値を見出します。

自分には見る目がある、自分の直感は正しいと信じているんです。

実際にはズレていることもあります。

 

たとえば、肌が色黒の男性が興味をもった2種類のスーツ。

1つは淡いブルーのストライプ柄1万円のスーツ。

もう1つは、とりあえずの定番グレーカラー7千円のスーツ。

男性は淡いブルーストライプの方を気に入っています。

 

普段より照明が明るくてたくさんの服が並んでいるような

オシャレな店内で新品のスーツを鏡で合わせてみると

目が慣れていないせいか、似合っていると錯覚する客もいます。

販売員から見て、どうみても淡いブルーストライプ柄が男性の肌色と合っていないわけです。

 

正直ではない販売員なら「お似合いですよ〜」

なんて適当におだてて購入にもっていっちゃいますよね。

でも、家に帰って日を置いていざスーツを来てみたら

「あれ?スーツの色が浮いちゃってる?あのときは似合って見えたのに!」

となります。

次に考えるのは。

「ムダな買い物したわ。あの店員にダマされた!」

ですね。

センスの悪いものをつかませる販売員だと思われたら

リピートしづらいケースが多いと思います。

 

客が選んだ商品が本人に似合ってないと感じたら

わたしは「似合っている」というふうに迎合しませんでした。

そんなときは真っ向から否定をせずに

「普段はどんな色のスーツや普段着をお召しになるんですか?」

ヒアリングしてみます。

新色カラーのスーツなら初挑戦の色かもと察しはつくし

似合わないカラーを選んでいる時点で

色彩感覚にあまり自信がない人なのかもしれないと考えます。

 

そんな予想をしつつ、「飽きがこないのは定番カラーですが・・」と前置きし

遠回しに“飽きが早いかもしれない”という遠回しに正直な批評を述べつつ

「○○の時期ですし、ちょっと冒険してみるのもよろしいかもしれませんね」

というポジティブで憎めない言い回しをして防衛線を張っておきます。

冒険には失敗が多いですからw

 

後日、購入したスーツを着て

「あれ!なんか違ったわ、失敗した〜」となっても

「でも、まあ、冒険してみた結果だし」

と自分で選択した結果だと受け止められるようです。

「こないだ買った商品、ちょっと失敗しちゃったよ〜」

とリピートしてくれる方が多かったです。

「冒険しすぎちゃいましたか?」

ってな感じで「あれっ意外〜!」と済まして笑顔で失敗談にお付き合いすれば

怒ったりする方はいませんでした。

見えないトラブル回避、クレーム予防術です。

 

セールスには正直さだけでは足りなくて、

したたかさも大切ですっていうお話でした!

ブログを書いている人

“わたし”の価値を高めればお金がついてくる時代が来てる。「お金2.0」②

前回に引き続き初めて買った電子書籍の本の感想とネタバレを5分で解説していきたいと思います。

お金2.0佐藤航陽著

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

不景気だから世の中お金が足りない?→いいえ余りまくってる!

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私が生まれてからというもの、

平成時代が終わるまで日本の経済はずっとデフレ。

上がったのは消費税だけ、給料が上がらない。

物の値段を下げなきゃ売れない。みんなお金を使わない。

だから不景気。

 

そんな話はよく耳にしてきました。

私はこの本を読むまで、

世の中にはお金が足りないって印象を漠然ともっていたのです。

まったくの誤解だったと気づきました。

 

私たちが日頃意識している経済の総額は、

この世に存在するお金のたった1割くらい。

対して、投資家や金融業界の人たち富裕層が回している経済が

世の中の9割のお金を生んでいます。

 

石油の国とか、バフェットのような大物投資家

マイクロソフトを作ったビルゲイツのような企業人が

何兆円という資産をもっている・・

個人が兆の資産を保有するとか、想像できない。

 

世の中の経済を回しているのは、この世界の約10%の富裕層。

しかも富裕層が生み出した経済は今も拡大を続けているらしいのです。

中国やインドの経済発展も影響していそうですね。

 なんて景気のいい話!

 

ところが、資産運用など金融業界の商品は複雑化し

利回りの良い金融商品などがなくなってしまい

お金はあっても使う対象がないという状態。

“投資先の方が枯渇している状況”であるそうです。

なんて贅沢な悩み・・

リッチな人はお金をどこに使おうか常にリサーチしてるんでしょうね。

大金を回すには「仕組み化」が必要

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ビジネスで数千万円〜億単位をポンと動かせる人って

「仕組み化」することが上手です。

しかも面倒くさがりな人が多い印象があります。

面倒だから、仕組み化して楽したい!

というのが原動力になって知恵を働かせるのでしょう。

 

組織など典型的な「仕組み化」だなって思います。

人を雇用するというのも、人を使ったビジネスの仕組み化です。

経営者が自分じゃなくてもできることを他人に任せて

お金を稼ぐっていう仕組み。

著者が上げる“自動的に発展していく経済システム”には5つ共通点があるといいます。

仕組み化するとき抑えた5つのポイント!

  1. インセンティブ:報酬が明確!
  2. リアルタイム:常に状況が変化
  3. 不確実性:実力だけじゃなく運の要素もある
  4. ヒエラルキー:秩序やモノサシが見える化
  5. コミュニケーション:参加者同士が交流しやすい

今も成長を続けている世の中のビジネス、

たとえばスマホアプリやネットサービスをイメージすると

モンハンゲームとか、ツイッターYouTubeも。

上の5つのポイントを抑えてます。

インセンティブでいう報酬っていうのは3つの欲望

『モテたい!もうけたい!認められたい!』

を満たせるものが特に効果的。

(人間ってしょうもなー)

この欲望が人類と経済を進化させてきたんですね。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

お金より個人の価値がものをいう時代到来

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今は当たり前のポイントカード。

Amazon楽天、Tポイント、WAONカード・・

普段意識しませんけど

そのポイントカードが作っている大きな経済圏、市場があります。

そんな大きな市場ではなくても、

未来では個人が気軽に自分の市場を作り

自分のポイントを発行できる時代になると著者はいいます。

 読んでて「・・・そんなの成り立つのか?」となりましたが。

 

たとえば、AさんがSNSで気軽に投稿した動画やつぶやきで

数千人から数万人のファンがついたら可能です。

毎回Aの投稿にナイスな返信をしたらポイント贈呈したり

ポイントに付加価値をつけて購入できるようにしたり。

「今度の土日にAと合コンできる機会を10000ポイントでGET!」

ってな感じで希少性や限定感を出せば

お金を払ってもポイントが欲しい!

というように個人の小さな市場を利用するようになる・・

AKBなどが流行ったこともあって、リアルに想像できますね。

 

 

また、最近クラウドファンディングという

投資活動も盛んになっている印象があります。

一般の人も新しいプロジェクトを実現するために

不特定多数の人たちに向けて

「夢を実現したいから、共感してくれる人は資金をください!」

ってWebサービスを使って声を大にして協力を呼びかけます。

共感したり有意義にお金を使いたい人たちが

気軽に募金したりするサービスです。

発起人は、企業だけではなくて個人や少人数のチームも多い。

いち個人に価値を見出す時代だと感じます。

 
私自身、夢をもつことをネガティブにとらえている大人たちを見て育ちました。
親も「好きなことをして生きてるヤツなんて一握りだ」と
私の夢をあきらめさせようと必死でした。
 
でも、これからは好きなことをしやすい時代になるんだと感じています。
夢をもって好きなことを極めた人間は魅力的だから。
好きなことをして夢をもって周囲を巻き込む力(行動力と発信力)があれば
資金も集まりやすい可能性があります。
 
この本を読んで強いメッセージを感じたのは
「個人の価値を高めればお金は付いてくる」ってこと。
早いうちからここに気づくと後々の人生がまったく違ってきそう!
自分の「価値」を上げるために働くことが
大きな経済を生み出すことにつながるのだと感じました。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

ブログを書いている人

テクノロジー時代の新しい経済観念のつかみ方を知る「お金2.0」①

今回は初めて買った電子書籍の本のネタバレを5分で解説していきたいと思います。

お金2.0佐藤航陽著

お金2.0 佐藤航陽著

「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」佐藤航陽著

編集者がなにかと話題になってます
ビジネス書籍でヒット続出中の幻冬舎が出版したベストセラー本です。

仮想通貨、ビットコインフィンテック・・・
最近、新聞やニュースで見聞きするようになって久しいコトバです。

テクノロジーとお金が組み合わさった新しい価値観。

私もいっときその話題にハマりましたが、今は収束した感じです。

まだ全然分からなくてイライラしてしまう
遅れてる感があって焦りを感じるなら一読の価値があります。

「お金2.0」ってどんな本?主観も添えて

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ここ数年の間にめまぐるしいテクノロジーの進歩によって、
「お金の価値」が変わり経済のあり方も変わりつつあるといいます。

経済やお金の起源とメカニズムにまで深掘りしながら
どう変わってどうつき合っていけばいいのか
大きな経済の最前線で活躍する著者なりに考え抜かれたヒントが詰まっていました。

生まれ年が一緒という・・
福島出身だそうで地元が近いですね。

お金の話となると
うさん臭さや金の亡者感が漂いそうですが。
しかもビットコインとなると倍増。。

著者はどんな人か?その生い立ちが早い段階で書かれています。

著者は母子家庭で育ち
経済面での理不尽に全力で抗おうと勉強に励まれたそうです。
幼少期から人生に影響してきたお金の正体をつかんで
社会の仕組みを実現しようと考え
自分で会社を作って事業を始めたそうです。

お金や経済を理解しようとしているうちに
株式市場に上場するに至った、というのだから驚きです。

経済面での理不尽さを感じた人って、悔しさを肥やしにして
大金を稼ぐようになる人が多い気がします。
私は恵まれてる方だったんだなって思います。

・・・こんな風に
共感を得られるような分かりやすい文章で書かれていますよ。
経済系の本って、カチカチした文章が多いですけど
この本はかみ砕いてやわらかいタッチで書かれています。
著者の人柄なのかな?
「経済って難しそう」と先入観を持っている人にも
内容がつかみやすいと思います。

読み終われば「仮想通貨」や「フィンテック」など
流行りの情報にも焦らず冷静になれた気がします。
よく分からないけど新しいお金への警戒心を払拭されました。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

お金の正体をあばき、時代に合ったお金との付き合い方を知る全5章

もくじ引用

第1章 お金の正体
3つのベクトルが未来の方向性を決める/急激に変わるお金と経済のあり方/お金とは何か?/お金が社会の中心に位置づけられた資本主義/中央銀行の仕組み/仮想通貨は鏡の世界?/膨大なデータから見えてきた「経済システム」の構造/経済とは「欲望のネットワーク」/人の手で経済は創れるか?/発展する「経済システム」の5つの要素/経済に持続性をもたらす2つの要素/ビットコインに感じた「報酬設計」の秀逸さ/「経済システム」の活用/持続的に成長する組織の条件/勝手に拡大するサービスを作るには?/「小米」に学ぶ経済圏の作り方/経済と脳の深い関係/進化する、脳が欲する「報酬」の種類/脳は飽きやすいー変化と不確実性/快感は他人との比較によって高まる/ゲームとは報酬回路を人工的に刺激する「優れた装置」/快楽物質は強力すぎる諸刃の剣/「自然」は経済の大先輩/経済と自然の根底にある同一システム/企業経営を通して学んだ「ビジョン」の重要性/有機的なシステムとしての経済マトリョーシカ人形のような入れ子の構造/自然の秩序に反したルールの危険性/ダ・ヴィンチには見えていた“ひとつの世界”
第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
テクノロジーの変化は点ではなく線で捉える/今起きているのはあらゆる仕組みの「分散化」/分散化する社会とシェアリングエコノミー/中国がリードするシェアの世界/「評価経済」でまわる中国/国家を代替するトークンエコノミーの可能性/トークン化する世界/完全に分散した経済システム:ビットコイン/「自律分散」という次世代の成功モデル/AIとブロックチェーンによる無人ヘッジファンド/中国の無人コンビニ/テクノロジーによって経済は「作る」対象に変わった
第3章 価値主義とは何か?
限界を露呈し始めた資本主義/資産経済の肥大化と金余り現象/お金にはなりにくい「価値」の存在/社員の満足度を投資判断の材料にするファンド/資産としては認識されないデータの「価値」/資本主義から「価値主義」へ/「価値」の3分類/資本主義の問題点をカバーする「価値主義」/「共感」や「感謝」などの内面的な「価値」の可視化と流通/「評価経済」の落とし穴/社会的な価値・ソーシャルキャピタルの可視化/営利と非営利の境界線が消える/ベーシックインカム普及後の、「お金」/「経済」は選べばいい/複数の経済圏に生きる安心感/「時間」を通貨とする経済システムの実験/タイムバンクとVALUの正体/デジタルネイティブからトークンネイティブへ/「価値主義」とは経済の民主化である
第4章 「お金」から解放される生き方
人生の意義を持つことが「価値」になった世代/若者よ、内面的な「価値」に着目せよ/「儲かること」から「情熱を傾けられること」へ/人間の心は放っておくとすぐサビる/「お金」のためではなく「価値」を上げるために働く/枠組みの中から「枠組み自体を作る競争」へ
第5章 加速する人類の進化
お金にならなかったテクノロジーに膨大なお金が流れ込む/電子国家の誕生:エストニア/宗教と価値主義/「現実」も選ぶ時代へ/人類の経済圏は大気圏を突破する/「お金」は単なる「道具」である

黄色いマーカーで線を引いた部分は、私が気になったところ。

“仮想通貨は鏡の世界?”

この章では、話題のビットコインの正体について分解しています。話題性もあるけど得体のしれない感じがするのでピックアップします。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

日本人が生みの親?仮想通貨ビットコインってなんだ?

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私たちがよく知っているお金は、
中央銀行を通して発行されていて政府の干渉を受けています。
発行する量を増やしたり減らしたりして
管理する人間がいます。

一方でビットコインなどの仮想通貨には管理者が不在。
不在でも自動でまわる仕組み化されています。

権威者に干渉されない在り方。
ブロックチェーンという履歴を保存するプログラムにより
改ざんできない革新的なシステム。
換金しなければ為替の変動を受けずに
国境をまたいで使えるコイン。
それら気に入った人たちが熱狂的に欲しがることで価値が上がり
「もうかるらしいぞ」という話題性に食いついた人たちが集まっていきました。

ビットコインの数は有限なので
全部が所有されるとそれ以上の発行はできないそうです。
そのあたりも景気に合わせて発行される普通のお金と違います。
数に限りがあるからという限定感もあるんでしょうね。

仮想通貨を直訳すると「バーチャルなお金」
怪しいですw
私たちが知っている「お金」とはまったく異なる存在で
金融に詳しい著者ですら“こちら側とあちら側”というように
意識して頭のスイッチを切り替えているそうです。
ビットコインを「仮想通貨」って呼んでしまっているところが
大勢の誤解を生んでいるんだと気づきました。

金融業界でたくさん勉強していた人ほど理解に苦しんでいる一方
もともと知識がなかったり若い人に受け入れられやすい存在。

今の子供たちはお金への認識が私たち世代とは
まったく違ってくるのかなと思いました。
物やサービスを買おうとするときに
日銀で発行されているお金も使うし、
バーチャル上に存在するコインも使うし、
ポイントも使う。
ただの支払い方法であって、
どれが正規のお金かなんて気にしなくなるのかも。

仮想通貨は、海外によく行く人や
投資やテクノロジー
プログラミングに興味がある人なら
面白いし使い勝手がいいのかなという印象です。
ただ、そっちに弱い人や興味が薄い人が
わざわざもうけようと仮想通貨を手に入れてどうする?
っていう根本的なことに気づけると思います。
もうけ話だったら他の興味がある方面で稼げばよろしいんじゃないでしょうか。

仮想通貨に対する著者の視点は「もうかること」ではなくて
嫉妬するくらい仕組みが素晴らしいことに触れています。
うさん臭い印象を持ってましたが
その魅力が紐解かれてネガティブな印象が薄まった気がします。
日本人が生みの親ってところにちょっとだけ安心感。

この本を通して、なんで仮想通貨がここまで流行ったのか
理由がわかるのではないでしょうか。

とりあえず今のところ私には必要のないものだということはよくわかりました。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

豊富な教養を交えて、未来のお金との付き合い方まで書いてるのが他のお金の本との違い

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この本はお金のもうけ方のハウツー本じゃありません。
過去現在未来の経済を見すえながら
お金への価値観教育をほどこしている本だと思います。

とくに印象深かった章が、ここ。

“経済と自然の根底にある同一システム”有機的なシステムとしての経済

経済のあり方を自然界の法則に当てはめた考え方。

経済のメカニズムをひたすら考えてきた著者からみて
経済と1番よく似ているのが自然界だそうです。
たしかに食物連鎖により絶妙に成り立っていて
自動で回っている経済の不思議に気づきました。

「自然界が経済に似ている」のではなく、「経済が自然に似ていたからこそ、資本主義がここまで広く普及した」

この文章は目からウロコが落ちる思いがしました。

歴史を見ても
社会主義を政策に取り入れた国がうまく立ち回らなくなったことや
資本主義の価値観が今も経済を発展させ続けていることから
弱肉強食のあり方が世の中に残りやすいんだと納得いきました。

人間も社会で戦うとなったら本能的になっているってことでしょうか。

 

まだまだ書きたいことがあるんですけど
長くなりそうなので今日はここまで!

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]

ブログを書いている人

お客様はヒモ靴か?見た目からこう判断できる。接客のコツ!

元セールスマン&元ショップ店員&現デザイナーのちはるです。

このブログは読書のネタバレだけではありません。

私は自分でつくったものを使い手に届けられる作り手になるべく、6〜7年間セールス業で売り方を身につけてきました。

セールス・販売時代に大量のネタをノートに記録していて、そのノウハウも遠慮なくお伝えするブログにしていきます!

お客様の革靴はヒモ付きタイプか?足もとからわかる心理傾向。

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はじめに、あなたは革靴を買ったことがありますか?

ちなみに、その革靴はヒモ付きタイプでしたか?

男性用の革靴だとヒモ付きが多いですよね。これだけでも私の接客の仕方は大きく変わりました。

じつはお客様の足もとから心理傾向が分かるんです。

独断と偏見も含みつつ、ヒモの有無を分けて特徴を書いてみます。

【ヒモ靴を選ぶ人の特徴】

  • 理屈型
  • 警戒心が強く慎重
  • 仕事は計画性
  • きっちりした生真面目

【ヒモナシ靴を選ぶ人の特徴】

  • 直感型
  • せっかち短気
  • 仕事はスピード
  • フットワークが軽い

100%当てはまるってわけじゃありません。ただ、私の接客時はこの特徴を意識した接客で信頼いただけましたよ。

ちなみに私の仕事用の靴はヒモタイプです。

ヒモ靴を履くときって「ヒモを結ぶ」というひと手間が必要です。

さぁ仕事に出かけようって直前にその手間をかけれれる余裕って、時間に遅れないように計画性を持って行動できる人じゃないと面倒だと思います。

せっかちな人だったら「しゃらくさい!」ってなるので、そもそもヒモを結ばなくて済む靴を選びますよね。

プライベートでもヒモ靴を履く人は「足もとを結ぶ・縛る」という自己を引き締めるような行為から分かるように、どんなときでもキッチリしていたいっていう心理があるようです。

革靴で判断。ヒモの有無でここに注意!

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ここで革靴で判断した接客ノウハウを書いておきます。

ビジネスマンの新規お客様が店内に入って「初めてでよく分からないけどサービスを受けたい」とお声がけいただいた際の対応例です。

_________________

【相手の革靴がヒモタイプだったら】

お店のサービス内容について順序よく(しつこいくらい丁寧に)説明し、他のお客様の購入例などもお伝えしました。

【ヒモナシ靴のお客様だったら】

クレーム回避するための要点とできる限り簡潔な説明をしました。

_________________

説明量が前者10だとしたら後者は思いきって3割くらいに略しましたね。

靴だけでそんな差別するなよ・・って思うかもですが、もう見るからに慎重そう!あるいは、せっかち!って感じのお客様が多かったです。

ヒモ靴のお客様は新しいサービスに対して慎重になっています。

丁寧すぎるくらい説明すると「親切だな」と好感をもたれる印象がありました。再来店のときも丁寧な対応を重ねることで「この店はいつも丁寧だから安心」と警戒心をといて信頼につながったのか、リピーターになってくださいました。

逆にヒモナシ靴のお客様へ丁寧すぎる対応をすると、「時間がかかって面倒な店だな」と受け取られかねません。

要点だけしぼって簡略化しても、雑だと受け取られたことはありません。むしろ「忙しい自分に合わせて気遣ってくれている」と感じるようですね。

スピード重視の対応をするとかえって信頼につながって「またよろしく!」と告げてさっそうと立ち去られるケースが多かったです。

言葉どおり、再来店してくださいましたよ。

説明を省くことでクレームになるのでは?と心配性なショップ店員さんもいると思います。

そんなときは「すみません・・お忙しそうな印象を受けましたので必要な部分以外、こ難しい説明は割愛させていただきました」とお伝えすれば、よほどのトラブルでない限りなんとかなると思いますw

オシャレは足もとから。

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「足もとを見る」ってちょっとネガティブなワードがありますね。でも、これってベテランの販売員になるほど自然とやっています。

ブランドショップに行ってみると「いらっしゃいませ〜」の言葉とともに「あ、靴見たな!」って気づきます。ちょっと気分よくないですが、購買能力や身分を判断しているんだなって思います。

目線が下がるから目立たない場所。

だからこそ、靴にお金をかけたり磨かれた靴を履いて手間をかけることは本人の内面が反映されると思うんです。

とくに女性の場合は先端にはあらわれやすいです。

好きな人ができたり恋人がほしくなったら髪を巻いてみたり、化粧のリップの色を変えたり、ネイルしてみたり、いつもペタンコ靴だったところを頑張って5〜9cmくらいのヒールを履いてみたり。

とにかく先端に出ますw

かくいう私も「恋愛したいっ!」ってスイッチが入ったら、革靴から7cmのヒールをトライしてみたりw

女性らしい動きになってヒールの高さ別の研究データがあるそうで、ヒールが高くなるほど男性に声をかけられやすくなる結果とのこと。そんなアホみたいな情報を面白がって試したわけです。

結果、なんとヒールを履いたその日に男性にアプローチされました!

酔っ払いの既婚者でしたがwチッ(不快だったので丁重にお断りしました)

でも、いつもはビジネスモード全開の私がヒールを履いたときは女子を楽しんでるって感じでした。靴だけでこんなにテンション上がるんだなって!

グリーンカラーの9cmヒールがカワイくて憧れるので、再入荷したらGETして街中にくり出したいと思います♪(既婚者の声かけは無用でw)

・・・話がどーでもいい方向に脱線しました。

何が言いたいかというと、今の内面と違っても「こう見られたい!」という思考も見た目にはあらわれているってことです。

お客様じゃなくても、相手の足もとを見て「革靴はヒモ付きタイプか?」っていうのを気にしてみると明日からの仕事が面白くなるかもしれませんw

けっきょく、人は見た目。

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実店舗で販売をしたことがある人も、そうでない人も、初対面の相手がどんな性格なのかはある程度の洞察力がないと見抜けないものです。

私は仕事をとおして数万人と関わる機会があったので、なんとなく傾向を分類してしまうクセがついてしましました。

1ついえるのは、「人の見た目から得られる情報にはたくさんのヒントがある」ということです。

あなたの服装や髪型、身につけているものすべてに、あなたの思考が反映されています。

仕事ができないサラリーマンでも、仕事ができそうな人の見た目をまねる。髪をセットしてピタッとしたスーツに身を包んで、ちょっと質の高いバッグと時計と革靴を身につける。

すると、「なんか仕事できそうな人だな」という印象だけで仕事の契約がうまく転がったりします。成功体験がつみ重なっていって、結果的には「こう見られたい!」という自分に内面も近づいていくんですね。

だからこそ、人は見た目で思考が判断できると思っています。

もちろん「人は見かけによらない」というのもまた事実。

下町の商店街をジャージとサンダルで歩いているオジサンが、じつは裕福な地主だったこともあります。家計は火の車なのにブランドで着飾って自慢するのが好きなオバサンもいました。

でも、そんな人たちからも見た目と事実のギャップからわかることがありますよね。

裕福なのに外見にこだわらないってことは、お金をかけるところが衣食住の衣以外なのかなと予想できたり。経済的困窮にあっても自慢がやめられないのは強い劣等感を抱えている性格だと予想できるとか。

接客するときはそんな観察をしながら分析して答え合わせをしてました。

人間観察って面白いですね。

履いたその日に声をかけられた女子力UPヒール。


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