正直な販売員や営業あるある!ついやりがちなセールスの大間違いとは?

お客様にはなんでも正直な対応をした方が信頼してもらえる。

お人好しの営業マンや販売員はそんな風に考えている傾向がある気がします。

「正直者はバカを見る」と世の中ではいうけれど、わたしは正直者の方が好きだ!

という所感はここではおいといて。

かく言うわたしもお人好しでバカ正直だったせいか

セールスで失敗しちゃったことがたくさんあります。

7年セールスを経験して分かったのは

買い手も売り手も人だから、セールスは心理戦だということ。

正直さがあなたの美点ならば、そのままのあなたでいい。

ただ、これから書くことに心当たりが「あるある!」ってなったら、

損していることを回避してほしいと思って書きます。

正直な販売員のセールスあるある。まずは、あなたの正直度を試す2択。

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たとえば、天然石アクセサリー屋の店内に入ってきた女性。

ふと足を止めて見入っていたのは

ショーケースにある3万円の高額なブレスレット。

ラピスラズリの一連ブレスレットです。

女性に声をかけたら手にとってみたいとのこと。

ショーケースから取り出してお見せすることになりました。

あなたは、ふと気づきます。

じつは同じ天然石でも5千円のブレスレットが店内にあることを。

 

ここで2択の質問。

 

あなたは、この5千円のブレスレットがある事実を女性に話しますか?話しませんか?

 

先にタネ明かしをしておくと

この質問から分かるのは、あなたのリピーターをつかむ能力とトラブル回避能力です。

ご自身のセールス力を試すために

少し考えてから次に進むことをオススメします。

正直な販売員のセールスあるある。安い方が客にとって良いはずだ!というセールスの大間違い。

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さて、 上の2択の質問、あなたはどちらを選びましたか?

質問しておいてなんですが、絶対的な正解はありません。

あくまで、わたしがセールスでうまくいった体験を回答します。

 

同じ石の商品があることを知っていたわたしは、

正直に女性へお話ししました。

 ただし!です。

ここからがセールスの心理戦として大切。

 

その時わたしは、あえてすぐには話しませんでした。

「ああ、もっとお手頃なのがありますよ」

なんてすすめたら、

せっかく価値を見出してくれた高品質の商品から

どこにでもある安価な商品へと興味が移ってしまいます。

販売員や営業には売り上げを立てる使命がありますから

チャンスをみすみす逃すようなものです。

 

こういう場合の心理戦で肝心なのは、話を切り出すタイミング。

 まずは興味を示した3万円のブレスレットへの商品説明をします。

アクセサリーなどは試着すると身近に感じて

欲しいという感情が高まりますからお手にとってもらいます。

 

注意を惹きつけられたあとで

「よろしければ同じ石の別の商品もご覧になりますか?」

という謙虚な提案をします。

見るか見ないか、選択してもらうのです。

「この店では、なんでもかんでも売りつけずに、

客の意思に合わせて商品をすすめてくれるのだな」

という理解につながります。

スタッフを頼れば有用な情報を教えてくれる、という点で信頼につながります。

 

また、再来店されたときに安価な商品を見つけて

「同じ商品であったのに教えてくれなかった、安い方が良かったのに」

というクレームや信頼が崩れるようなトラブル回避の対策も同時にできます。

 

3万円と5千円のラピスラズリブレスレットなら

おそらく石の色味が全く異なると思います。

3万円ならばなぜ高いのか、品質の説明をすることが重要。

紺色の濁りもない鮮やかさと、採掘される量が少なくて希少性が高いという説明。

そうしたお話をしながら、実物を見比べてもらいます。

 

ポイントは低い商品をディスらないこと。どちらも自店の商品ですからね!

客が心変わりしたときディスった商品をすすめ直すのはバツが悪いもの。

客もそんなスタッフの心理を見抜きますから、どちらも逃す可能性があります。

あくまで中立的な視点で商品について

「事実だけ」を述べることに徹することが大切です。

 

その話に納得が行けば、プッシュせずとも

客自身の直感にしたがって行動(購入)に移すでしょう。

 

セールスをするとき安いものが好きという層もいますが

安い方が客にとって良いはずだ!なんて思いこみは大間違い。

誰にでも当てはまるわけではありません。

人は自分が「選んだ」と思うものが最良なんです。

正直な販売員のセールスあるある、まとめ。ウソをついてまで相手に迎合するなかれ。

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ただのお人好しでバカがつくほど正直なだけの販売員や営業は

安い商品をすすめてしまうと思います。

なぜなら「安い方がお客様は喜んでくれるだろうし、

買ってくれるに決まっている」と安易に思いこんでいるから。 

でも、それは大きな間違いだと思います。

 

人は自分が興味をもったものに価値を見出します。

自分には見る目がある、自分の直感は正しいと信じているんです。

実際にはズレていることもあります。

 

たとえば、肌が色黒の男性が興味をもった2種類のスーツ。

1つは淡いブルーのストライプ柄1万円のスーツ。

もう1つは、とりあえずの定番グレーカラー7千円のスーツ。

男性は淡いブルーストライプの方を気に入っています。

 

普段より照明が明るくてたくさんの服が並んでいるような

オシャレな店内で新品のスーツを鏡で合わせてみると

目が慣れていないせいか、似合っていると錯覚する客もいます。

販売員から見て、どうみても淡いブルーストライプ柄が男性の肌色と合っていないわけです。

 

正直ではない販売員なら「お似合いですよ〜」

なんて適当におだてて購入にもっていっちゃいますよね。

でも、家に帰って日を置いていざスーツを来てみたら

「あれ?スーツの色が浮いちゃってる?あのときは似合って見えたのに!」

となります。

次に考えるのは。

「ムダな買い物したわ。あの店員にダマされた!」

ですね。

センスの悪いものをつかませる販売員だと思われたら

リピートしづらいケースが多いと思います。

 

客が選んだ商品が本人に似合ってないと感じたら

わたしは「似合っている」というふうに迎合しませんでした。

そんなときは真っ向から否定をせずに

「普段はどんな色のスーツや普段着をお召しになるんですか?」

ヒアリングしてみます。

新色カラーのスーツなら初挑戦の色かもと察しはつくし

似合わないカラーを選んでいる時点で

色彩感覚にあまり自信がない人なのかもしれないと考えます。

 

そんな予想をしつつ、「飽きがこないのは定番カラーですが・・」と前置きし

遠回しに“飽きが早いかもしれない”という遠回しに正直な批評を述べつつ

「○○の時期ですし、ちょっと冒険してみるのもよろしいかもしれませんね」

というポジティブで憎めない言い回しをして防衛線を張っておきます。

冒険には失敗が多いですからw

 

後日、購入したスーツを着て

「あれ!なんか違ったわ、失敗した〜」となっても

「でも、まあ、冒険してみた結果だし」

と自分で選択した結果だと受け止められるようです。

「こないだ買った商品、ちょっと失敗しちゃったよ〜」

とリピートしてくれる方が多かったです。

「冒険しすぎちゃいましたか?」

ってな感じで「あれっ意外〜!」と済まして笑顔で失敗談にお付き合いすれば

怒ったりする方はいませんでした。

見えないトラブル回避、クレーム予防術です。

 

セールスには正直さだけでは足りなくて、

したたかさも大切ですっていうお話でした!

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